←おしらせ一覧に戻る

2024.06.26

がんと栄養

がんと栄養については様々な意見や情報があり、結局のところ何を意識すれば良いのか分からない事が多々あるかと思います。

がんに効く、なんて色々な形で表現されたり、有名人の〇〇さんが・・・、などの表現でみなさんの気持ちが揺らぐことがあるかもしれません。

病院の現場でもそのような患者さんの話をよく見聞きすることが多々あります。
また、ご家族も患者さん自身に「よくなって欲しい」一心でそのような提案をされることがあるかもしれません。

現実的には、このような場合、本当に効果がある食品かどうかの見分けが難しいかと思います。
ただ一方で、がんが進行してくる際に、体の中で代謝の状況が変化したり、なかなか食事が取れないと言う状況に陥って、体重減少が続いてしまう。
いわゆる悪液質(栄養不良により衰弱した状態)と言われる状態になってしまうこともあります。
ただ体重だけが減少すると言う問題であれば、体重を増やすと言うことに対して前向きに向き合えば良いのですが、実際には筋肉量が低下してしまうという問題があります。
このような場合、日常生活の中においても疲労感が強くなったり、体力が低下することで、抗がん剤治療を継続することが難しくなる状況に陥ることが多いです。

食べること寝ること。そして遊ぶことは簡単なようですが、この3つをしっかりと維持継続する生活を日々意識して過ごすことが大切です。
抗がん剤治療中などに食べ物の味の変化や体のだるさによって食事が進まないこともあるかと思います。
食べれるときに食べれる範囲で構いません。
食べなきゃいけないというストレスもあるかと思いますが、まずは病院にいる管理栄養士さんに相談をするところから始めてみてはいかがでしょう。